Column ― カルロス は 言った ―

1 「人生なんて」

kimikoさんがハバナへ行くというし今年になってカルロスとも話をしていないし、じゃ「会おうか」ってことになって・・・3月の声が聞こえた日に、でも「明日はまた雪かもしれない」って天気予報が言うくらい寒い日に目黒で一緒にお昼を食べた。

今日は妙に真面目な顔をしている。どうしたのかな? 彼女と喧嘩でもした? それとも、もめ事・悩みごと? 一般的にキューバ人は明るい、ノー天気なボクから見てもノー天気に見えるくらい明るい。冗談、好きだし、楽天的。でもね、でもね、それでもね、見かけとホントは誰でも違うでしょ。日本人と同じ。家族のこと、恋愛のこと、仕事のこと、お金のこと、いつも、何か問題を抱え、本当は悩み多き人生なのさ。一生懸命考えて何とか問題を解決しても、すぐに次の問題が出てくる。いったい何時になったら自分は問題から解放されるのだろうか、何時になったら幸せになれるんだろうか?カルロスと食事をしながらそんなことを考えていたら…カルロスは言った・・・・・・

人生は運次第だとみんな言うけど
ボクは運よく平穏に生きている
みんなと同じようだったり、チョット違っていることもある
人生の駆け引きに頭を悩ませ過ぎることもなく
また夢ばかりを見ているわけでもない
そんなものさ、そんなものさ、なっ、そうだろう・・・

これ 歌です。カルロスが歌っています。
「セ・コム・サ」
まだ日本語のタイトルはありません。
カルロスの友人のラウルの作詞・曲によるものです。

カルロスと付き合うようになって1年以上がたちます。この間ライブを何回やったかな。一般的に知られるキューバ音楽からするとやや地味に見えるかもしれませんが、カルロスは今のキューバを生きています。スタンダードナンバーになったラテンの曲や日本とかかわることで覚えた日本語の歌に交じってステージでは今日的なキューバ人の心象風景も歌います。
カルロスってどんな人? どんな歌を歌うの? そんな「?」に少しでもヒントになればと考えシリーズにしたいと思います。
これをご覧になって少しでもカルロスに興味を感じていただければ幸いです。

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